2013/09/16

データ武装議員とは?

9月11日に開催したオープンデータ・トークのイベントで、「データ武装議員とは?」というテーマでディスカッションを行いました。

オープンデータなどを活用して政策立案を行ったり、地域社会の自律的な課題解決をコーディネートしたり、あるいは選挙運動にデータを駆使したマーケティング手法を取り入れたりする議員というイメージで話を始めたところ、たくさんの意見が出ました。

時間が短かったため、詳しく検討したり分類整理したりすることはあまり出来ませんでしたが、今後のヒントのためにメモを公開します。参加者の皆さん、ありがとうございました。

※このエントリーは後ほどOKFJのブログにも転載します。

1.スタッフについて
・普段から質の高いデータ武装スタッフ(チーム)を持っている。
・能力
  -インプットとアウトプットについてのプロデューサー。
  -インプット=データを使って分析する、アウトプット=スピーチライティングやマネジメント
  -議員が掲げた政策をオープンデータを使って可視化することできるスタッフ
  -エビデンスベースの政策を立てられるスタッフ
  -デザインセンスのある人、ビジュアル的にわかりやすく表現できる人
  -選挙の時は自分の代わりを務められる秘書(←Botで対応できるかもしれない)
  -データベースの設計をできる人
  -アルゴリズムを作る人
  -定量的アプローチと定性的アプローチを組み合わせられる/使い分けられる人、
  -サイレントマジョリティの声を取り出すことができる人。
・スタッフが足りなければデータ分析の外注に政務調査費を活用する。または議会スタッフが昨日を提供する。


2.議員本人について
・世代
  -同じ選挙区に演説がうまく情に訴えるようなベテラン候補がいても、データを使い理性的にアピールする若手議員。
  -デジタルネイティブ
・能力
  -選挙のデータ活用と政策づくりのデータ活用は別。
  -政策づくりでは、データマイニングと未来像提示を結び付けられる。
  -過去の実績と将来のプランを、プロジェクト管理で用いる具体的な形式で表現し、一般に提供する。
  -自分の選挙区の有権者について、プロファイルをクラスタごとに理解している。そして自分に投票してほしい住民はどのような人々であるか、その具体像を理解している。
  -過去現在将来の人口データを確実に抑えている。
  -可視化された結果を見て、適切なキーワードで表現することができる。例:「明治維新の頃と同じ人口になる」
  -法律とデータを関連付けられる。
  -仮説に対して「やってみる」ことができる
  -アジェンダ・セッティングができ、また、問題を持っている有権者に対して解決策を提供できる。
  -普段からデータを扱う訓練をしていて、議員自身が自分で分析出来る人であるべき。
  -政党の決定に対し(反し)、自分の意見を持つことができる。
  -地域の人たちの志向を理解している。
  -市民グループ、研究機関などを連携させることができる。
  -議会の議論と政策の実施、効果を結びつけて理解している。
  -データの質を見ぬくことができる。だまされずに使える。調査の前提を理解している。
・コミュニケーション
  -SNSをコミュニケーションツールとして使う。
  -理路整然でありつつ、ソーシャルネットワークで柔らかい発言もできるコミュニティマネージャー的感覚もある。ソーシャルメディアの使い方も、深く理解している。
  -自画撮り写真ばかりアップするのではなく、選挙期間中以外も有益な情報を発信し続ける。
・その他
  -党や市民への教育も進める。
  -データ武装が進むと人間でなくてもよくなる?


3.その他
・OKFJやGLOCOM等で研究テーマとしてデータ議員育成に取り組んではどうか。
・三宅洋平候補はデータ武装議員と呼べるか?
・政策議論の場と捉えるか?戦場と捉えるか?